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Interview

救急医の素顔

仁平 敬士(Takashi Nihira)

2023.05.15救急医の素顔

>自己紹介をお願いします。

大阪生まれですが、これまでのほとんどの時間は京都で過ごしてきました。
中高校時代は剣道を、大学では弓道に取り組んでいて、お世辞にも勉学の割合が高かったとは言えない印象です。
京都府立医科大学を卒業後は大学で初期研修を行い、そのまま大学の救急医療学教室に入局しました。
京都→静岡→福井→神奈川→東京→神奈川→京都→大阪→京都 と3か月~1年で異動し、
多くの病院で手厚い指導を受けることが出来ました。

その中で生まれた御縁もあり、湘南鎌倉総合病院入職しています。

 

>医師を目指したきっかけ、救急医を選んだ理由(想い)を教えてください。

高校生の時は精神科医になるつもりでした。
人の心の在り方が引きこもりや自殺につながっていることに強い関心を抱いたのがきっかけです。
医学生時代も3年生までは精神科志望でしたが、4年生に入り臨床講義を受けるにつれ「精神だけでよいのだろうか」と感じました。
「身体を診れなくて本当によいのだろうか」と。

その時に出会ったのが救急医療学教室・太田教授の講義でした。            

「救急には悲しみがある、驚きがある、そして喜びもある」

という講義中の言葉が僕の進路を決定づけました。

 

心の医師と身体の医師、どちらか一方ではいられなかった僕にとって、
全ての救急患者の初期対応をする救急医が、まさに理想の在り方だったのです。

 

湘南ERでの入職仲間

 

>先生の「強み」はなんですか?

正直あまりありません。タフでもなく、メンタルが強いわけでもありません。
基礎医学の造詣が深いわけでも、臨床の知識や経験が際立っていることもありません。
1個ずつやるしかないと割り切って、焦っていないことは強みでしょうか(笑)

 

>医師として、救急医として心がけていることはなんですか?

医師としては「患者さんが病院に来る前より辛くならないように」、救急医としては「冷静でない自分を自覚する」です。

 

後輩を見て微笑む仁平Dr.

 

>先生にとっての、「理想の医師像」を教えてください。

誰でも、どんなことでも、どんな時でも「とりあえず診てみる」。  
技術と知識と経験が伴えば文句なしです。

 

>座右の銘を教えてください。

Anyone, Anything, Anytime.

 

バシッと決まった1枚

 

>先生は専攻医時代に湘南ERで1年間研修され、2020年4月からはスタッフとして所属されています。専攻医とスタッフになってからの違いや変化はありますか?

卒後4年目に研修した時は、目の前の診療をなんとかこなし、受けた指導などを消化していくので正直精一杯でした。
知らないこと、できないこともあふれていて、何から勉強すべきか自体に悩んでいました。
今は、経験が少し増えたおかげでそれほど悩まずに診療に臨めています。
一方で表面的にしか理解していないだろう物事も多いため、深堀りして学習しなおすことと、
過去に学んできた内容のアップデートがこれからの課題と思っています。

 

>先生からみて、「湘南ER」の強み・特徴はなんでしょうか?

こんなにも病院全体が救急を意識してくれている病院は見たことがありません。
地域を支えるセーフティーネットとしての救急の役割 は、
玄関であるERだけでは果たしきれないものですから、何よりも有難いことだと思います。

 

救急医志望の研修医と”お疲れさま写真”

DMAT隊員としても活躍中

 

>仕事とプライベートのバランスはどうですか?気をつけていることはありますか?

診療の最前線に立っている同学年の中では、プライベートの時間が十分とれている方だろうと感じます。
深夜を除いて、自宅にいる間は可能な限りオフとして仕事をしないようにしています。

 

 時には仲間と会食(コロナ流行前)

 

>趣味や余暇の過ごし方を教えてください。

趣味は弓道と言いたいところですが、3年ほど全く触れていません。
ディズニーで過ごしている時間は一般より少し多いだろうと思います。

 

>今後の目標、自身のステップアップのために考えていることなど教えてください。

自己学習に頼らず、医師もコメディカルも成長できる環境づくりが現時点では最大の課題です。
臨床と教育が主軸のつもりでいますが、どこまで手を広げるかはまだ結論が出ていません。

 

ERスタッフ勉強会の様子

DAM講習会の様子(Difficult airway management)

 

 

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